SARSです、幸いにも半年くらいで、すぅ〜と影も形も無くなって、感染報告が短期間だったので、人々の恐怖のメンタルが殺れずに済みましたが・・

当時、企業法人のお世話で広東省各所には、多くの出張者の方が出張ってられたので、初めて聴くSARSと云う感染症が存在する事で震えたことを、昨日の様に覚えています、

ハクビシンが美味で珍重食用されていた事で、彼が犯人に仕立て上げらた事も、可愛らしい動物だけに可哀想でしたが、その真相は今も判りません???

 

 

2003/7/9

重症急性呼吸器症候群(SARS)-95

 


WHOによる重症急性呼吸器症候群(SARS)
多国同時集団発生の報告
(7月4日、更新第95報)


SARS:「連続殺人犯」の年表

2002年11月16日
-知られている限りで最初の非定型肺炎の症例が、中国の広東省、仏山市で発生したが、この症例はずっと後になるまで特定されなかった。

2003年2月10日
-WHOの北京事務所は、広東省で一週間のうちに、「不思議な伝染病」が「すでに100人以上を死に至らしめている」という内容を記した、一通の電子メールを受け取った。このメールはさらに人々が、「効果が有ると考えられる、ありとあらゆる薬剤のストックを現在空にしつつあるという“パニック行動”を取っている」ことも報告していた。

2月12日
-広東省の保健当局者が、急性呼吸器症候群の305例の症例と5例の死亡例を報告した。これら症例と死亡例は、2002年11月16日から2003年2月9日までの間に発生した。臨床検査結果は、インフルエンザウイルスについて陰性であった。

2月14日
-中国衛生署が広東省での集団発生が臨床的に非定型(非典型)肺炎と同一であることを報告。この集団発生は制御されつつあると報告された。

2月17日
-家族と共に中国福建省へ1月に旅行した33歳の香港男性が、香港で原因不明で死亡した。彼の8歳の娘はこれに先立ちやはり原因不明で、中国本土滞在中に死亡していた。彼の9歳の息子は入院中であった。

2月19日
-上記の9歳男児からA(H5N1)インフルエンザウイルスが分離されたのに引き続き、香港での「トリインフルエンザ」の集団発生がWHOに報告された。
-WHOは世界インフルエンザ研究施設ネットワークを始動し、世界的サーベイランスの強化を呼びかけた。

2月20日
-香港衛生署は、少年の父親も同様に、A(H5N1)インフルエンザウイルス株に感染していたことを確認した。

2月21日
-広州市にある中山大学(広東省)の64歳の医師が、結婚式に出席するために香港へ到着した。彼はメトロポール・ホテル(Metropole Hotel)の9階(911号室)にチェックインした。彼は5日前に発症していたが、香港在住の53歳の義弟と共に観光し、買い物をできる程度の体調であった。

2月22日
-この広東省からの医師は、香港の廣華醫院(Kwong Wah Hospital)を受診し、呼吸不全で集中治療部へ入院した(彼はこれに先立ち、広東省で非定型肺炎の患者を治療していた)。彼は医療スタッフに、「非常に悪性の疾患」に罹患したのではないかと恐れている、と警告した。この医師が、まだ中国本土にいたはずの2月15日に発症していたことが、香港の保健当局へ報告された。

2月23日
-78歳のカナダのトロントから来ていた女性観光客が、メトロポール・ホテルをチェックアウトし、帰国の途に着いた。トロントに到着して、家族と再会した。
-WHOの専門家チームが北京へ到着したが、中央レベルでだけの調査しか許可されなかった。

2月24日
-WHOの世界公衆衛生情報ネットワーク(GPHIN)が、広州市で50人以上の病院スタッフが「謎の肺炎」に感染している、と伝える報告を拾い上げた。
-香港で、26歳の現地男性が呼吸器感染症を発症したが、医療機関を受診しなかった。2月15日から23日に、彼はメトロポール・ホテルの9階に宿泊していた知人を訪問した。

2月25日
-先の広東省の医師の義弟が廣華醫院(Kwong Wah Hospital)に入院し、そして退院した。

2月26日
-48歳の中国系アメリカ人のビジネスマンが、3日間の発熱と呼吸器症状の現病歴で、ハノイのフレンチ・ホスピタル(French Hospital)に入院した。彼の最近の渡航歴は、1月の上海への旅行、2月8日から10日までの広東省への個人的な旅行、そしてマカオを含む。2月17日に香港へ戻り、23日にハノイへと出発し、そこで発症した。彼は香港から出発する直前に、メトロポール・ホテルの9階の、広東省からの医師とホールを挟んだ向かい側の部屋に宿泊した。
-このビジネスマンはベトナムに滞在していた、WHOの職員であるCarlo Urbani博士によって治療された。

2月28日
-Urbani博士は、この変わった疾患に警戒を覚え、これが新型インフルエンザではないかと懸念し、マニラのWHO事務所に報告した。WHO本部は高度の警戒態勢に入った。

3月1日
-広東省からの医師の義弟が再び廣華醫院(Kwong Wah Hospital)に入院した。
-26歳の女性がシンガポールの病院に、呼吸器症状のために入院した。彼女はシンガポールの住民で、香港のメトロポール・ホテルの9階に、2月21日から25日まで宿泊した。

3月4日
-先の広東省の医師が、非定型肺炎のため廣華醫院(Kwong Wah Hospital)で死亡した。

3月5日
-ハノイでは、安定しているが深刻な容態の中国系アメリカ人のビジネスマンが、香港の瑪嘉烈醫院(Princess Margaret Hospital)へ医療搬送された。ハノイで彼の看護に当たった7人の医療従事者が発症した。Urbani博士は引き続き患者の治療に当たり、更なる感染の防止のために病院スタッフを支援した。
-78歳のトロント出身の女性が、トロントのスカボロー・グレース病院(Scarborough Grace Hospital)で死亡した。彼女の家族のうち5人が感染したことが分かり、入院した。

3月7日
-香港の威爾斯親王醫院(Prince of Wales Hospital)の医療従事者らが、肺炎へと進行しつつあった呼吸器感染症を訴え始めた。全員が8A病棟と明らかな繋がりを持っていた。

3月8日
-台湾では、54歳の広東省への旅行歴のあるビジネスマンが、呼吸器症状で入院した。

3月10日
-少なくとも22人のハノイの病院のスタッフが、インフルエンザ様の症状を発症していた。20人が肺炎の徴候を示し、ひとりは人工呼吸器を必要とし、他も危篤状態であった。
-中国衛生署が、広東省の非定型肺炎の集団発生の原因究明のために、WHOに技術的支援と検査・診断上の援助の提供を依頼した。

3月11日
-Urbani博士が、翌日の熱帯医学の会合で発表するために、バンコクに向かってタイ航空で出発した。彼は到着時に具合が悪く、直ちに入院した。

3月12日
-香港とハノイの病院でスタッフの間にこの疾患が広がっているという報告が増加したのに続いて、WHOが、重症非定型肺炎の症例についての世界的警報(global alert)を発表。
-ハノイのフレンチ・ホスピタルで、26名のスタッフが発症していた。彼らのうち25人は肺炎か急性の呼吸器症候群の症状を呈し、5人は危篤であった。病院は新規入院の受け入れを中止した。
-香港保健当局は正式に、病院スタッフ間のインフルエンザ様の不明疾患の集団発生を報告した。3月11日0時の時点で、50人の医療従事者の状態を調べた結果、23人に発熱があり、8人が胸部レントゲン写真上初期の肺炎像を示した。これに加え、さらに3人の医療従事者が発熱し、2人が肺炎の徴候を示した。

3月13日
-WHOは“集団発生の警報と対応の世界的ネットワーク(GOARN)”のパートナーへ緊急警報を発した。
-香港の瑪嘉烈醫院(Princess Margaret Hospital)で隔離されていた、前出の中国系アメリカ人ビジネスマンが死亡した。病院スタッフの間の症例は報告されていなかった。
-シンガポール保健省は、香港へ旅行して最近帰国した3人の若い女性の非定型肺炎の症例を報告。全員が2月の終わりに、メトロポール・ホテルの9階に滞在していた。
-トロントの最初の症例の44歳の息子が、スカボロー・グレース病院で死亡した。

3月14日
-香港では3つの病院の39人のスタッフが、インフルエンザ様症状の治療を受けていた。24人が肺炎の徴候を示し、「重態である」と伝えられた。
-カナダのオンタリオ州の保健当局は、すべての州の医師、病院、救急サービス、地方公衆衛生部局へ、トロントで非定型肺炎の症例が4例あり、うち2例が死亡したことを警告する対策をとった。これらはすべて、ひとつの家族内で発生した。
-9人からなるWHOのGOARN分野横断的集団発生対策チームがハノイに到着した。

3月15日
-午前2時に、シンガポール保健当局は緊急電話連絡により、シンガポールの最初の2例のSARS症例を治療した32歳の医師が、医学学会に参加し、ニューヨークからフランクフルト経由でシンガポールへ帰国するために航空機へ搭乗したことを、WHO職員へ報告した。搭乗直前に彼はシンガポールの医師の同僚に症状を伝えており、この同僚が警戒し保健当局へ報告した。WHOは航空機を特定し、この医師と30歳の妊娠中の配偶者、62歳の義母はフランクフルトで降機させられ、隔離された。彼らは、ドイツの最初のSARS症例となった。
-SARSが航空機による旅行で、国際航路に沿って広がっている証拠が積み重なってきたため、WHOはめったに発令したことの無い旅行勧告を出した。WHOはこの謎の疾病をその症状に基づいて:重症急性呼吸器症候群(SARS)と名づけ、これが「世界的な健康上の脅威」であると宣言した。
-WHOはSARSの「可能性例」と「疑い例」の最初の症例定義を発表した。WHOはさらに、旅行者に徴候と症状に気をつけるよう呼びかけ、航空会社に対して勧告を発表した。
-ヘルス・カナダ(Health Canada)は2例の死亡を含む、8例の非定型肺炎の症例を報告した。
-GOARNのチームを補強するために、ハノイに4人の救急医療の専門家が到着した。
-シンガポール保健当局は16例の非定型肺炎の症例を報告した。

3月16日
-世界中から150例をこえるSARSの「疑い例」と「可能性例」が報告された。

3月17日
-中国はWHOに対し、広東省の集団発生に関する初の簡潔な報告を提供した。この集団発生は終息しつつある、と伝えられた。
-WHOは起因病原体の検知と、確固とした、信頼性のある診断検査の開発を促進するために、9カ国の11の代表的研究施設からなるネットワークを設立した。同様のネットワークが症状、診断、管理の臨床的知見を蓄積するために設立された。第三のネットワークは、SARSの疫学を研究するために設立された。

3月18日
-疑わしい症例はすでに、香港、ベトナム、シンガポールだけでなく、カナダ、ドイツ、台湾(中国)、タイ、英国からも報告されていた。WHOに報告されていた症例の累計数は219例で、死亡は4例であった。
-香港は123症例、ハノイは57例、シンガポールは23例報告していた。
-データから、非常に多くの症例が医療従事者、彼らの家族、その他の患者と相対して密接に接触した人たちの間から発生していることが示され、これはSARSが、患者が咳やクシャミをした際の飛沫への接触(飛沫感染)によって広がっているとする見方を支持していた。

3月19日
-広東省の医師の義弟が香港の病院で死亡した。

3月20日
-アメリカが最初の症例を報告。
-累積症例数が306例に上り、死亡例が10例となった。

3月21日
-WHOの調整官が国際支援の必要性を検討するために、シンガポールに到着。
-WHOは退院と経過観察に関する方針を発表。

3月22日
-香港の科学者が最初の「自家製」の診断検査を開発し、候補となる起因病原体の分離を発表した。ウイルスの正確な特性は不明であった。
-3大陸に渡る13カ国から、累計で386例の症例と11例の死亡例を報告していた。

3月23日
-5人構成のWHOのGOARNチームが北京へ到着し、広東省へ入る許可を求めた。

3月24日
-シンガポール保健省が自宅隔離の対策を発表し、これによってSARS患者の接触者はすべて、10日間自宅に止まらなければならなくなった。300人以上が影響を受けた。

3月25日
-香港に帰国後SARSを発症した9人の航空旅客は、3月15日の香港から北京へのフライトに結び付けられた。
-トロントのスカボロー・グレース病院は、新規患者と訪問者の来院を禁止した。

3月26日
-SARSの臨床症状、診断、管理に関する初めての電子症例検討会が開かれ、13ヵ国から80人の臨床家が集まった。
-中国は2002年11月16日から2003年2月9日にかけて、広東省で発生した累計792例の症例と31例の死亡例を報告した。
-中国のWHOチームは、「非典型肺炎」の集団発生中に用いた症例定義を再評価し、現在SARSと呼ばれている疾患と同じものである可能性が非常に高いという結論に達した。
-中国からの新しいデータを加え、世界の累計症例数は1,323例、死亡は49例へ急増した。
-オンタリオ州保健所が健康上の危機となり得る事態が起きていることを警告した。

3月27日
-WHO研究施設ネットワークに属する科学者たちは、幾つかの研究施設からの、コロナウイルス科の新型ウイルスを繰り返し指し示している結果を添えて、起因病原体の特定に関して大きな進展があったことを報告した。
-香港は4月6日まで学校を閉鎖し、1,080人を検疫下に置くことを発表した。
-中国当局は、中国のその他の地方のSARS症例について報告した。
-WHOは、幾つかの空港に置けるスクリーニング施行の提言を含めて、さらに厳しい勧告を海外渡航者と航空会社へ出した。

3月28日
-中国がWHO共同研究ネットワークへ参加
-幾つかのSARSの発生がある国々が、出発する海外旅行客に対してスクリーニングを開始。
-経済アナリストが株式市場への影響を分析し、集団発生が6月までに制御下に置かれないと著しい経済的影響が出ると予測した。

3月29日
-WHOの感染症専門家であり、この新しい疾患の集団発生を検知した最初のWHO職員であるCarlo Urbani博士が、タイでSARSのために死亡した。

3月30日
-カナダ保健当局が、ヨークセントラル病院(York Central Hospital)の新規入院を中止し、数百人におよぶ職員の自宅隔離を要請した。
-香港保健当局は、疾病の報告が始まって以来、淘大花園(アモイガーデン)集合住宅の住人213人がSARSのために入院していたことを発表した。この合計症例数のうち、107人がEブロックの35階建てビルの一翼に居住していた。Eブロックからの患者のほとんどの住居は、垂直に連なっていた。

3月31日
-香港保健当局はSARSの一層の拡大を防ぐため、前例の無い隔離命令を出した。
-シンガポールでは、64歳の大きな卸市場の青果行商人が弟をシンガポール総合病院(Singapore General Hospital)に見舞った。

4月1日
-香港では、拡大し続ける淘大花園(アモイガーデン)の集団発生に関連したいくつもの症例の出現により、当初の焦点であった病院から外へこの疾患が広がり、二次、三次感染の症例がほぼ確実に発生していることを強く示唆していた。
-3月19日以降、中国の北京、台湾、そしてシンガポールの住人9人が、香港への商用の旅行に引き続きSARSを発症したと、WHOの疫学者たちが認定した。

4月2日
-WHOは香港と広東省へ向かう旅行者に、今後さらに情報が入るまで、「どうしても必要な旅行」以外すべてを延期するように再考することを勧告した。これは、WHOの55年の歴史上で発令された旅行勧告のうち、最も厳しいものであった。
-中国当局は、広東省の3月1日から31日の間の更新情報として、361例の新規SARS症例と9例の死亡例であったことを報告した。
-中国政府がWHOに、「直ちに」広東省へ入る許可を出した。
-世界のSARS症例数の累計が2,000例を超えた。

4月3日
-WHOチームが広東省へ到着し、直ちに調査を開始した。続く数日間にこのチームは、前年11月に知られている限りの初発例が発生した仏山市と広州市を訪れた。チームが要請した、各施設と、すべてのレベルの保健・医療スタッフの聞き取り調査については、快く許可が下りた。
-中国衛生相がSARSに関連した事項に関して発言するために、国立テレビに出演。

4月4日
-中国は、症例と死亡例の各省ごとの全国毎日電子報告を開始した。
-シンガポール保健当局による接触者追跡調査で、94例のSARS症例が、メトロポール・ホテルと関連が分かっていたシンガポールの発端者へ遡れることが明らかになった。

4月6日
-53歳の国際労働機関(ILO)のフィンランド人の職員が、北京でSARSのために死亡した。彼は3月15日のフライトで、香港から北京へ渡航していた。このフライトは後に、22人の乗客と2人の乗務員の症例と結び付けられた。

4月7日
-WHOは、診断検査の開発のための昼夜を問わない国際的な協力にも係わらず、これが期待よりずっと困難なものであることが確認されたと報告した。現在使用可能な3つの診断検査法のすべてに、SARSの流行を阻止するために利用する手段としては限界があった。
-モルガン・スタンレー(Morgan Stanley)の主席エコノミストStephen Roach氏は、SARSの世界経済への影響を約300億ドルと推計した。

4月8日
-シンガポールでは、64歳の青果行商人が病院の救急医療部に入院した。彼は、SARSを示唆する症状に進行した12時間後まで隔離されなかった。
-17ヵ国から累計で、2,671例の症例と103例の死亡例が報告された。

4月9日
-中国のWHO調査チームの中間報告が衛生署へ提出された。この報告書によると、広東省の保健医療システムは集団発生へ十分に対応していたが、広東省で見られた様な、SARSの脅威に対抗するしっかりとしたシステムが無い、他の省における許容力に関して深刻な懸念を表明していた。
-WHOチームは、ごく一部の病院しかSARS症例を毎日報告していない北京の状況について、さらに懸念を表明した。北京では接触者追跡調査が組織的に行われておらず、保健当局は未確認情報を積極的に調査できていなかった。

4月10日
-増加するメディアによる調査記事によると、北京の軍病院の症例が、ありのまま報告されていないことが示唆された。

4月11日
-南アフリカが最初のSARS「可能性例」を報告。症例はこの時点で、4つの大陸の19ヵ国から報告されていた。

4月14日
-北京にいるWHOチームは、軍病院訪問の許可を得ることができなかった。
-世界の累積患者数が3,000人を超えた。

4月15日
-北京チームが軍病院を訪問する許可を得た。初回の視察が行われた。結果についての正式な報告はされなかった。
-香港は9例のSARSによる死亡例を報告した。これは、この時点までの最多の、一日当たり死亡数であった。

4月16日
-WHOの共同研究ネットワークは、設立されてからちょうど1ヵ月後に、最終的なSARS起因病原体の特定に関する発表を行った。これは、完全に新しいコルナウイルスで、この他のどのヒト、あるいは動物のコロナウイルス科のそれとも異なっていた。
-香港から、淘大花園(アモイガーデン)の患者集積群が、他の群に比べて治療反応性が悪いと医師らが報告した。
-北京にいるWHOチームは、市中の症例数が100~200人であると推計した。この推計は、この2日前に公式に報告された37症例という数と、著しく異なっていた。このチームは、ひとつの軍病院の訪問を許された。

4月17日
-極東の経済学者が、地域のGDP(国内総生産)成長率に対する初期のSARS関連の被害を、106~150億ドルと推計した。
-中国の経済損失が最も高額で22億ドルであったが、香港ではすでに集団発生が17億ドルの損失を出しており、最も大きくSARS関連の経済的被害を受けた。
-香港では3月中旬以来、小売業の売上高が半減し、中国本土からの観光が75~80%落ち込み、娯楽・外食産業が80%の売り上げの減少を記録した。

4月18日
-北京滞在中のWHOチームは、公表されていない症例に関する未確認情報が増加するにつれて、軍病院の適切でないSARS症例の報告に関して強い懸念を表明した。
-香港当局が、淘大花園(アモイガーデン)の患者集積群発生に関与しているかもしれない環境中の原因についての、積極的調査の結果を公表した。他の多くの経路が調査されたにもかかわらず、注目は汚水システムによる伝播の可能性に集まった。一般的では無いが、淘大花園(アモイガーデン)の患者群は66%が下痢の症状を呈した。他のほとんどの患者集積群では、下痢症状はわずか2~7%に見られただけであった。

4月19日
-中国指導部が当局者に対してSARS症例隠しを行わないように勧告した。
-トロント当局は、カリスマ宗教のメンバー、彼らを治療した医療従事者、家族や社会的に密接な接触のある人々のあいだの、31例のSARS「疑い例」と「可能性例」を調査した。広範なコミュニティ内の感染伝播の懸念が、3月28日と29日に開かれた、この宗教団体の大規模な集会に集中した。
-ベトナム政府は、1,130kmにおよぶ中国との国境の閉鎖を検討した。

4月20日
-北京当局は以前に公表していなかった339例のSARS症例を発表し、中国のSARS症例数を累計で1,959例とした。中国当局はさらに、伝統的な1週間に及ぶメイデー休暇が短縮されることを発表した。
-共にSARSの脅威を軽視した北京市長と保健相が、共産党の役職から解任された。
-シンガポール保健当局者は、市場と関連付けられた3例のSARS症例の集積を検知したことで、大きな卸売青果市場をひとつ閉鎖した。これら症例は、64歳の青果行商人へ遡ることができた。

4月22日
-中国当局は累計で2,001例のSARS症例と92例の死亡例を報告した。

4月23日
-北京市政府はすべての小学校と中学校を2週間閉鎖した。
-中国当局は累積で2,305例のSARS「可能性例」と106例の死亡例を報告した。北京の症例数はこの時点で、693例であった。
-シンガポールでは、8例の「可能性例」と14例の「疑い例」が卸売市場の青果行商人に結び付けられた。
-WHOは中国の北京、山西省とカナダのトロントへの旅行者に「どうしても必要な旅行」以外の渡航を延期するように勧告した。
-SARS「可能性例」の累積症例数は4,288例、死亡例は251例に上った。死亡例のうち106例は中国から報告され、105例は香港から報告された。

4月25日
-ハノイ、香港、シンガポール、トロントでの集団発生がピークを迎えた徴候を示した。

4月28日
-ベトナムが「最近の地域内伝播」がある地域の一覧表から外され、世界で最初に集団発生を制圧した国となった。
-累積症例数は5,000例を超えた。

4月30日
-WHOは、トロントへの旅行勧告を解除した。
-中国は、世界の「可能性例」数5,663例中、3,460例を報告し、この時点で他の国々すべてを合わせたより多くの症例を報告していた。

5月2日
-累積症例数は6,000例を超えた。

5月3日
-WHOは、すでに累計で100例の「可能性例」を報告していた台湾へ、チームを派遣した。

5月7日
-WHOはSARSの致死率を全体として14%から15%、年齢群によって0%から50%と推計した。

5月8日
-旅行勧告が中国の天津市、内蒙古自治区と台湾の台北へ拡大された。

5月13日
-初期の集団発生地域で続いていた感染は、制御されつつある徴候を示し、SARSは封じ込めることが可能であることを示唆した。

5月14日
-トロントが「最近の地域内伝播」がある地域の一覧表から外された。

5月17日
-最初のSARSの疫学に関する協議会が結論を取りまとめた。この会議で、WHOにより推奨されている感染制御対策が、入手可能な事実により支持されていることが確認された。専門家はさらに、患者の早期検知と隔離、厳格な接触者追跡調査、密接な接触者の管理、症状の迅速な報告を奨励するための一般への情報提供と啓発を含む、これらの対策手法の一貫した有効性を確認した。
-旅行勧告が中国河北省へも出された。

5月21日
-旅行勧告が台湾全土へ拡大された。

5月22日
-カナダの保健当局は、トロントで5症例からなる院内感染の新たな患者集積についてWHOへ情報提供した。
-世界的な累積症例数は8,000例を超えた。

5月23日
-香港と広東省への旅行勧告が解除された。
-香港と中国の研究チームが、ハクビシンとタヌキからSARS様ウイルスを検知したことを発表。これらと他の野生動物は伝統的に珍味として摂取され、中国南部全域の市場で食用として売買されている。

5月26日
-トロントが「最近の地域内伝播」がある地域の一覧表へ再度加えられた。

5月27日
-世界保健総会(World Health Assembly)は、この新たな疾患によってもたらされた危機の深刻さを認識し、すべての国々に症例を即座に透明性を持って報告するよう呼びかけ、SARSに関する議案を採択した。集団発生への対応におけるWHOの権限は、2つ目の議案において強化された。

5月31日
-シンガポールが「最近の地域内伝播」がある地域の一覧表から外された。

6月3日
-中国の新規「可能性例」報告数が、週平均わずかに2を超える程度へ減少した。

6月12日
-WHO高官の一団が、中国でのSARSの感染制御の状況について評価を行うために、北京へ到着した。

6月13日
-中国の河北省、内蒙古自治区、山西省、天津市への旅行勧告が解除された。広東省、河北省、湖北省、内蒙古自治区、吉林省、江蘇省、陜西省、山西省、天津市が「最近の地域内伝播」がある地域の一覧表から削除された。

6月17日
-研究の進捗状況を検討し、この疾患の封じ込めのためにとられた各国の対策を比較検討のために、マレーシアのクアラルンプールで2日間に渡るSARS世界会議が開かれた。

6月18日
-世界的な集団発生が100日目を迎え、毎日の新規症例の報告数が片手で数えられる程度へと次第に減少していった。

6月23日
-香港が「最近の地域内伝播」がある地域の一覧表から外された。

6月24日
-WHOの旅行勧告の対象として最後に残っていた、北京への渡航に関する勧告が解除された。北京はまた、「最近の地域内伝播」がある地域の一覧表からも除かれた。

7月2日
-トロントが「最近の地域内伝播」がある地域の一覧表から削除された。

7月5日
-「最近の地域内伝播」がある地域として最後に残っていた台湾が、一覧表から除かれた。
-WHOは、世界中でSARSの集団発生が封じ込められたことを宣言したが、引き続いて警戒をすることを呼びかけた。

 

 

日本国国立感染症情報センターレポートから

 

 

 

 

 

 

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村松社長

旅行産業界に身を置いてはや45年。シンガポール航空社の日本でのB2Bリーディングカンパニーから京都の制御機器メーカー傘下旅行社を経て起業して以来早くも28年目に入りました。このコロナ禍で本当の旅行情報を発信するために旅行WEBマガジンを令和3年に立ち上げる。専門は海外の出張など。趣味:散歩ついでのお地蔵さん・神社お詣り、銭湯巡り、映画鑑賞。