柄ですよ柄

世間様をお騒がせしている様な、お柄がよろしく無い旅行社がとても多くなりました(以前から申してますが、これから益々お柄がおよろしくなくなります間違い無いです!だからコロナ禍前から申しておりますのが旅行はご自身で手配為さってくださいと(爆笑)

人と人との、国と国との、あらゆる場所で分断が起こっているコロナ禍が3年目に入りました、コロナが始まる前2019年以前世界の状況に戻る事はもう無いと誰しも思っているでしょ!観念的にはそうはならないと思いたいでしょうが、実際的にはもう無理です

 

特に海外旅行は、これから数年後でも無理ともう解った

 

旅行社の実態はまさに日本の企業の実態と被ります(日経新聞より)

中小企業とは、日本企業の99.7%

 

中小企業 中小企業基本法で定義づけられる。業種によって異なり、製造業は資本金3億円以下または従業員300人以下、サービス業は資本金5千万円以下または従業員100人以下などだ。小規模事業者は製造業の場合、従業員20人以下の企業をさす。この定義は原則で、政府の支援対象は制度により異なる場合がある。

企業全体のうち中小企業が圧倒的な割合を占めるのが日本の産業構造の特徴だ。2016年の経済センサス活動調査によると、個人事業主を含む中小企業は企業数で全体の99.7%、従業員数で68.8%を占める。中小企業の経営状況の悪化は日本経済に直結する。

(ここまでは日経新聞社資料より)

 

ここからは中小企業庁より

中小企業・小規模企業者の定義

1.中小企業者の定義

業種分類 中小企業基本法の定義
製造業その他 資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人
卸売業 資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人
小売業 資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人
サービス業 資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

上記にあげた中小企業の定義は、中小企業政策における基本的な政策対象の範囲を定めた「原則」であり、法律や制度によって「中小企業」として扱われている範囲が異なることがあります。

  • 多くの補助金・助成金にて「みなし大企業」として大企業と密接な関係を有する企業が対象から外れる場合があります。詳しくは各制度の担当者にお問合せ下さい。
  • 法人税法における中小企業軽減税率の適用範囲は、資本1億円以下の企業が対象です。
  • 中小企業関連立法においては、政令によりゴム製品製造業(一部を除く)は、資本金3億円以下または従業員900人以下、旅館業は、資本金5千万円以下または従業員200人以下、ソフトウエア業・情報処理サービス業は、資本金3億円以下または従業員300人以下を中小企業とする場合があります。法令所管課にお問合せ下さい。
  • 平成26年4月より日本標準産業分類の第13回改訂が施行されます。
    日本標準産業分類第13回改訂に伴う中小企業の範囲の取扱いについて

○参考

2.小規模企業者の定義

業種分類 中小企業基本法の定義
製造業その他 従業員20人以下
商業・サービス業 従業員 5人以下
  • 「商業」とは、卸売業・小売業を指します。
  • 商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律(小規模事業者支援法)、中小企業信用保険法、小規模企業共済法の3法においては、政令により宿泊業及び娯楽業を営む従業員20人以下の事業者を小規模企業としております。
    http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/shokibo/2013/131226shokibo.htm

ここまでは中小企業庁より

 

 

ここからが当マガジンです

多くの中小規模旅行代理店で支えらていると言っても過言じゃない日本の旅行業、地域間格差は有るものの概ね70%が俗に云う中小規模企業それが旅行業者です、特に大手旅行社にはこの小規模旅行社が目の上のたんこぶです、コロナが背中を押した形で廃業する数も多いですが、しかし意外にどっこい踏ん張っているのが、図体が小さい小規模旅行社です

小規模旅行社は図体は小さいが!大手に伍して営業している事実

上客様(稼がせて頂けるの意)を持ってられるのが中小規模旅行社

特に地方ではその地域の名士(学友とか同じコミュニティーとか深い信頼関係とか、先祖代々の関係とか)との深い繋がりで商いを為されておられる旅行社がたくさん存在しています、なんでこんな旅行社が大手に伍して存在しているなんて、小生は卸旅行社時代に地方営業して実感しています

 

大阪の全旅行社数1023社の内の77%が中小規模旅行社

全国の全旅行社数11560社の内の68%が中小規模旅行社

 

数字でわかる旅行業2020年版よりP45(旅行社数)

 

商いの額は圧倒的に大手旅行社なのですが、その旅行社の総数では上記の通り7割が俗に云う中小規模旅行社なのです、社員数が1名・2名規模はもとより20名も社員がいたなら、もう中規模旅行社と云っても誰も異論は無いでしょう

元より大手旅行社には真似の出来ない、人柄サービスが提供できるからです、顧客がその人柄をしっかり支援しているからです

旅行商材の旅館(ホテル)、各種交通機関、観光資源(名所旧跡、アミューズメントパーク等)の存在は大手であろうと中小規模であろと同じく存在しています(笑)

 

個人営業と云う!多くが語られない不都合な真実

非雇用者が結構ええ仕事をしている事実!今風な言い回し方なら、ギグワーカー、業務委託契約員とでも、業界風ならソリスター

知識豊富で経験や技術を持ったプロ、先見性の有る大手旅行代理店では、これも今風な言い回し方ならそのプロを利用したSaaSサービスでの営業を近年し出しいます、いわゆる美味しいとこ獲り

社員を一から育て上げてお客様に信頼して頂ける一人前の営業課員とするには、概ね20年位は掛かる、大手旅行社には転勤が在る、転勤の都度、担当者が変わればその柄(人柄)も変わり、その柄にそぐわないお客様は、離れて行かれます

誰が遣っても同じでは無いのが旅行業です

旅行業は人柄が伴う商いです

無論大手旅行社にはたくさんの素晴らしい人はいますが、転勤や配置転換で直接お客様と接する営業の職域を追われていきます、どうでしょうか35歳〜40歳位が、大手を辞める大きなターニングポイントです、その辞めた人たちに、お客が付いておられる場合(会社に付いてるお客様も勿論います)自身が自由にお客さんに寄り添った営業が出来る場で仕事を続けて行かれます、それが前述の業務委託契約員(ソリスター)です、この営業スキームは小生が旅行社に入った40数年前にもう存在していました

ソリスターとは、雇う側が必要な機能(営業利益)を必要な分だけ貰うワークスキーム

【雇う側のメリット】

1)契約期間が概ね半年間位刻みでの更新(コロナ禍では、びっくりする位短期1ヶ月毎の契約のところも)

2)運用コストが掛からない

あ)固定給はゼロ、いわゆる歩合制

い)営業交通費なし(通勤費は上限制の場合も)

う)社会保険なし

え)通信費なし(自身の携帯利用)

お)社内スペースなし(コロナ禍でデスク無しの自宅から顧客様へのdoor2door営業が日常化しました)

一人で100名さま規模のお客様の旅行を手配する例も結構たくさん在ります、それはその営業と運営の手腕が秀逸だからです、平たく言いますとその方にお客様が惚れ込んでいる!お客様から信頼されているからです

しかしそこはそれ一人で多額の運用資金が調達できるわけじゃ無いので、その資金を動かせるバックボーン旅行社の存在が在ります

【雇う側のデメリットは】

金銭トラブルくらいでしょうか、しかしこれはしっかりした管理体制(前金やシステム)でグリップされていますので、今では逆に大手旅行社での金銭不正の方が目立ちます報道には出ませんが、相変わらず使い込みなどの不正はよく耳にします

【雇われる側のメリット】

自由に営業活動が出来て、お客様にお喜び頂ける仕事が出来ます、市井の他の商店と同じ商いながら、資金調達の心配もないので、後はええ仕事を遣るだけ、だから70歳過ぎた御仁もたくさんおいでになります

運が善ければ会社を興せます

【雇われる側のデメリット】

雇用の不安定さが一番でしょうが、これは既存の会社にいても同じなので、デメリットが逆にモチベーションになるでしょ、40歳過ぎての個人商店如きの商いですが、上手く泳げるのはとても楽しいと聞きます

 

行政が区分わけする旅行屋の存在とは

1)1種(国内外旅行を自主的に主催販売出来る俗に云う大手旅行屋)

2)2種(国内旅行だけを自主的主催販売出来る中堅旅行屋0

3)3種(国内外旅行の手配しか出来ない小規模旅行屋)

4)地域限定(自社隣接県のみの旅行しか扱えない、自主的企画可)

5)代理業(1)〜(3)の傘下で手配のみの旅行業務

6)旅行サービス手配(2018年に始まった旅行業者で、国内外の各種交通機関や宿泊・観光施設、通訳・ガイド等の旅行商材の予約手配を旅行業者からの依頼に基づいて行う業者(業界用語で云うランドオペレーターやツアーオペレーター)

行政が旅行業の営業許可を出す旅行社の資産(財産)・業務範囲・営業保証金などの要件

 

年の瀬に在る海外旅行向け業務支援ソフトを小規模旅行社へ販売しているIT会社の社長さんにお伺いした

小生「どうですのん、小さい旅行社さんの廃業は?」

社長『意外です、結構踏ん張ってられますね』

小生「規模が小さ過ぎて、ダメージが少ないのでは」

社長『自宅でされていたり、オフィスも小さい、社員も数名なので、なんとかやりくりされて頑張ってられますね』

 

アフターコロナでは、ギグワーカー・業務委託員、このワークスキームが多くなる様な気がしています

好きな旅行の仕事で、信頼して頂けるお客様の下で、楽しく働ける

 

 

 

本家も好きですが小生は梶芽衣子カバーが好きです、この歌の様にまさに、場所が変われど昔の名前で出ていてもお客様は付いて来て下さる、

嬉しいですね

 

 

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村松社長

旅行産業界に身を置いてはや45年。シンガポール航空社の日本でのB2Bリーディングカンパニーから京都の制御機器メーカー傘下旅行社を経て起業して以来早くも28年目に入りました。このコロナ禍で本当の旅行情報を発信するために旅行WEBマガジンを令和3年に立ち上げる。専門は海外の出張など。趣味:散歩ついでのお地蔵さん・神社お詣り、銭湯巡り、映画鑑賞。